子どもの運動神経を伸ばすゴールデンエイジの過ごし方

当ページのリンクには広告が含まれています。

・ゴールデンエイジって何?

・ゴールデンエイジは本当に運動神経が伸びるの?


・ゴールデンエイジには何をすればいいの?

・ゴールデンエイジの過ごし方を知りたい。

本記事は、上記のお悩み・心配・疑問を解決するために書きました。


こんにちは。シマムーといいます。
普段は3児のパパ&理学療法士として15年以上働いています。

この記事を書いた人

■シマムー
✓博士パパの子育てブログ運営者
✓3児のパパ/理学療法士/スポーツ健康科学修士
✓イングランド&日本サッカー協会指導者資格保持(Lv1/C級)
✓子どもの運動と学びを論文と実践をベースに情報発信中

子どもの運動神経を伸ばすためにゴールデンエイジでの運動が大事っていう話、よく聞きますよね。
確かにゴールデンエイジでの過ごし方はめちゃくちゃ大事です。
でもその時期にただ運動させたり、習い事させただけでは効果は半減です。
その時期に合った過ごし方をすることでグーンと運動神経は伸びていきます。

「子どもの運動神経をグーンと伸ばしたい」という人は、ぜひゴールデンエイジの過ごし方おを見直してみてください。

本記事の内容を実践すれば、子どもの運動神経を伸ばすためのゴールデンエイジの過ごし方が身につくはずですよ!

目次

運動神経とは

ここでいう「運動神経」とは、ざっくり言えば 運動能力 を指します。
つまり、運動が得意であったり、自分の思い通りに身体を動かせる力のことです。

「運動神経は伸ばせたほうがいい」というのは、多くの方が何となく感じていることかもしれません。
では実際に、運動神経を伸ばすことでどんなメリットが得られるのでしょうか。ここからは、論文をもとに具体的に見ていきましょう。

なぜ運動神経を伸ばすことが大切なのか

その理由は、単に運動が得意になることだけではありません。

まず、運動を習慣的に行うことで 体力の向上や体力低下の予防 につながります。(21また、発育期に欠かせない 骨の強化 にも重要な役割を果たします。(4,12

さらに、運動は学びの面にもプラスの影響を与えることが分かっています。い(11,7普段からよく運動をしている児童・生徒は 学業成績が良い という研究があり、実際に 20mシャトルランの成績と読解力・算数学力の得点には相関関係 が示されています。(5

加えて、運動能力の高い幼児は心理的にも良い影響を受けやすいことが報告されています。(35特に、運動遊びを通して 有能感(自分はできるという感覚) を得た子どもは、日常生活でも自信をもち、積極的に物事に取り組む傾向があります。(34

つまり、運動は身体機能の向上だけでなく、学力や心理面にも効果をもたらす ことが期待できるのです。

博士パパ

運動神経を伸ばすことは、学力や心理面にも効果的なんですね。

運動神経を伸ばす3つの要素

ゴールデンエイジ

「ゴールデンエイジ」とは、子どもの運動神経が一生の中で最も発達し、運動能力もぐんと伸びる時期のことです。おおよそ10~12歳頃がその年代にあたり、この時期に発育・発達に合った指導や経験を積むことで、どの様な子どもでも運動能力が伸びる可能性があると言われています。(ゴールデンエイジにおける運動習慣:立花2006

文部科学省(2011)は、ゴールデンエイジについて以下のように示しています。((ゴールデンエイジにおける運動習慣:文科省2011

  • 小学校の低学年・中学年においては脳・神経系が急激に発達するため、見る、聞く、触れて感じるなど様々な感覚を働かせたり、手や足をはじめとする多くの運動器官を動かし、基本的な動きを習得することに適している。
  • この時期は、体力を高めることを直接の目的として行うのではなく、楽しく運動しながら、身体の基本的な動きを身につけることが重要である。
  • この時期に基本的な動きを身につけることは、将来的な体力の向上や様々なスポーツの技能を習得しやすくなることにつながる。

また、脳と筋肉をつなぐ“運動神経の回路”は、小学生の間にどんどん作られていきます。
特に10~12歳ごろまでに急速に増えると報告されており、この時期の体験がその後の運動能力の土台になるのです。(ゴールデンエイジにおける運動
特定のスポーツの特性を理解し、見ただけで即座に運動を習得できると言われています。この時期に習得した動作(技術)は大人になっても忘れないという特徴もあります。

この図は「スキャモンの発達曲線」と呼ばれるもので、身体のいろいろな器官の成長を示したグラフ(縦軸:発達量(%)、横軸:歳)です。

これを見ると、神経の発達はとても早く進み、5歳頃までにすでに80%が完成し、12歳頃にはほとんど大人と同じレベル(100%)にまで育つことがわかります。

博士パパ

この時期に体を動かして“神経の働き”を育てることがとても大切です。

トレーニング

運動神経を伸ばすトレーニングについては、下記の記事で詳しく解説しています。

親の関わり方

運動神経を伸ばす親の関わり方については、下記の記事で詳しく解説しています。

この記事では3つの要素のうち「ゴールデンエイジ」にフォーカスしてきます。
では、ゴールデンエイジを過ごす上でのポイントを論文・資料をもとに紹介していきます。

ゴールデンエイジ 3つのポイント

運動

生涯で最も運動神経の回路が発達し、運動能力が向上する時期。この時期に多様な運動を経験することが将来の運動能力を大きく左右するといわれている。(日本学術会議, 2020)
専門的なスポーツを行っていたとしても、そこに多様な練習メニューが盛り込まれていることが望ましい。(日本学術会議, 2020)

栄養

睡眠

ゴールデンエイジ 4つの注意点

専門的なトレーニング

日本サッカー協会は以下のように発信しています。
ゴールデンエイジは、専門的なトレーニングを始めるのに適した時期であり、
道筋を立てて推論していくという本格的な思考の発達がみられる時期でもあります。
スポーツで求められるスキルを習得させ、それを試合の中で発揮できるようにトレーニングしていきましょう。

また「小学校6年間で一番自信を持ち、積極的に自分というものを前面に出す時期」ともいわれています。
スポーツを通じてそれぞれの子どもに自信を与え、やる気を引き出す環境を作りましょう。

仲間集団の芽生え

学級や地域での仲間集団との付き合いが広がっていきます。
この年代の子どもたちは、閉鎖的で排他的な小グループを形成することもあり、仲間との活動の中で、責任、協調、創造、忍耐などを学んでいきます。
トレーニングや試合を通じてこども集団の経験がたくさんできるようしてあげるといいでしょう。

また、これまで大人に依存していただことを自分たちでやろうとするようになってきます。
仲間の中でもまれ、自分で課題を克服していく体験が自立につながり、将来への財産になっていきます。

個人の能力差の拡大

いろいろな点で個人差が大きくなってきます。
精神的にも肉体的にも個人差やアンバランスが存在することを忘れてはいけません。

最近では、子どもたちの世界の中にあまりにも極端な能力主義と競争原理が持ち込まれています。
弱い立場に置かれている子どもに対する露骨な差別と排斥を生み出す傾向もみられます。

大人は一人ひとりの子どもの個性を大切にし、自分らしく行動することが大事であることを伝えていきましょう。
子どもそれぞれに力があり、必要な存在であることを理解させることが大切です。

成功も失敗も大切

成功も失敗も両方経験しながら子どもの心は鍛えられ、強くなっていきます。
失敗ばかりしていると、常に無力感を持つようになっていきます。
逆に成功経験ばかりでは、失敗に出会うとやはり無力感に陥ってしまいます。
成功と失敗、両方の経験がその後の様々な場面で立ち向かう課題をうまく乗り越え、成し遂げていく自信となっていくのです。
子どもはトライ&エラーの積み重ねで成長していきます。
子どもたちが努力し課題に取り組む過程を大切に見守りましょう。

身体機能

子どもにどのような力をつけたいのかという目的下、状況との関係で指導を展開していく((幼児期の基本的な動き(三井9-127
最終目標である運動をいきなり子供たちにやらせるのではなく、最終目標とする動きと類似する動きを用いることの重要性((幼児期の基本的な動き

ゴールデンエイジに向けての準備

8歳以下の子ども年代を「プレ・ゴールデンエイジ」といい、幼児から児童へ変わる時期を指します。
日本サッカー協会JFAキッズハンドブック(2012)では、この時期の重要性を謳っています。
有意義なゴールデンエイジを迎えるためにも「プレ・ゴールデンエイジ」でいろいろな動作を経験して、最適な準備を整えておく必要があるとしています。
プレ・ゴールデンエイジについては、下記の記事で詳しく解説しています。

ゴールデンエイジでの指導ポイント5つ

楽しさを実感させる

スポーツをする楽しさを実感させましょう。そのためには成功経験はとても大切。発育や経験の差を配慮し、全員が成功できるようにしましょう。
また、目先を変えて、楽しく飽きさせないように子どもたちの好奇心を刺激するメニューを工夫してみましょう。
回数や時間を決めて、競争の要素を取り入れることも効果的です。

反復していく

専門的なトレーニングが推奨される時期なだけに、この時期から徐々に試合での勝ち負けが気になりだす子どもが出てきます。
スピードやパワーのある子どもだけを中心に試合で勝つことだけに目を向けてしまうと、せっかくのゴールデンエイジが無駄になってしまいます。
あくまでも多様なスキルを多くの反復で身につけていくことが中心であることを忘れてはいきません。

身体をうまくつかえるように

動作学習に最も有利とされるこの時期は、集中力が高まり運動学習能力が向上し、大人でも難しいなインドの高い動作でも即座に覚えることができます。
身体をうまく使うことに関しても、子どもの時期の方がはるかに効率よく学習されるため、そのスポーツに合った身体の使い方や道具の扱いを身につけておくことが将来のための材料にとなります。

待つ余裕を持つ

失敗やうまくいかないことがあっても当然です。
大人の思い通りにいかなくても、叱らないことが大事です。また、うまくいかない子どもへの配慮も忘れずに。
子どもたちの判断を大切にしましょう。判断はスポーツにおける大切な要素のひとつです。子どもたちが自分自身で自分なりの根拠を持って判断することを励まし伸ばしましょう。

具体的な言葉で

運動神経を伸ばすたゴールデンエイジの過ごし方まとめ

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (1件)

目次